数学I / データの分析
平均値から未知のデータを決定する
問題
6個のデータ
の平均値が であるとき、次の問いに答えよ。
(1) の値を求めよ。
(2) このデータの中央値と分散を求めよ。
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未知の があるが、平均が与えられている — これが方程式になる。平均の定義から、総和はいくつのはず? それと を含む総和を等しいと置けば が出る。(2)は を入れてから、並べ直して中央値・偏差で分散。
解答・解説
方針
データの中に未知の値 が混ざっているが、平均値が だとわかっている。この条件が方程式になる。
平均の定義から、総和は のはずだ。 を含む総和をこれとイコールで結べば が決まる。
(2)は が決まったあとの普通の計算だ。並べ直して中央値、偏差の2乗の平均で分散。『与えられた統計量から逆算して未知データを決める』→『決まったデータで別の統計量を計算する』という2段構えは、この分野の定番だ。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 データの中に未知の が混ざっている。でも平均値が と分かっている。この条件がそのまま方程式になる。
平均の定義から、総和は のはず。 を含む総和をこれと等しいと置けば、 が決まる。
(2)は が決まったあとの通常の計算だ。「与えられた統計量から未知データを逆算する」という向きの問題は、定義さえ正確なら怖くない。
(1) 平均値が なので、総和は でなければならない。
(2) データは になる。中央値を求めるときは、まず小さい順に並べ直す。この一手間を飛ばすと確実に誤る。
個(偶数個)なので、中央値は 番目と 番目の平均で
(たまたま 番目と 番目が同じ なので平均も 。『同じ値の平均』に戸惑うかもしれないが、ルールどおり計算すればいい。)
分散を求める。平均値 からの偏差は順に
(偏差の和は 。検算OK。)偏差の2乗の和は なので
まとめ:分散は『2乗和 ÷ 個数』だ。ついさっき(1)で総和 を使ったからといって、ここで で割ったりしないこと。何で割るかを毎回定義に戻って確認する。
発展 — 一歩先へ。 「統計量からデータを逆算する」問題は、平均だけでなく分散や中央値が条件になる型へ発展する。分散が条件なら2次方程式が、中央値が条件なら場合分けが現れる。どの型でも、出発点は定義を等式に翻訳することだ。
偏差の和が必ず になる事実は、この先の共分散や相関係数の計算でも、表の検算行としてずっと使える。
(1) (2) 中央値 、分散
別解
(1)は「過不足の帳尻」で暗算もできる。
平均が なら、各データの平均とのずれ(偏差)は、全部足すと必ず になる。
分かっている5つのずれは 、、、、。合計すると 。
すでに帳尻が合っている。だから のずれは 、つまり だ。
「偏差の合計は必ず 」は、平均の定義を言い換えただけの事実だが、検算にも逆算にも使える万能の1行である。分散の計算前に偏差の合計が になっているか見る習慣をつけると、ミスの早期発見にもなる。
ポイント
- 「平均値 × 個数 = 総和」から未知のデータの方程式が立つ
- 未知数が決まったら、必ず並べ直してから中央値を求める
- 偏差の和が になることを確認しながら計算する
よくある間違い
- 総和を と、個数を間違える
- 分散の分母を ( 流儀)とする(高校の教科書では個数 で割る)
- 偏差の合計が になるかの検算をせず、偏差の写し間違いに気づかない