入試過去問 / 大阪大学 2026年度 数学(理系)

第2問 内積と平面の条件で決まる点までの距離の最小

空間ベクトル内積最大・最小

出典大阪大学 令和8年度 前期 数学(理系) 第2問

問題文は大阪大学が公表した試験問題からの引用です。解答・解説はtelvia演習ラボが作成したもので、大阪大学が公表したものではありません。

問題

空間内に 点 ,,, があり, である.また,, である. を正の実数とし,点 , は , をみたす点とする.点 は , をみたしていて,さらに 点 ,,, は同一平面上にある.,, とおく.

(1) を ,, と を用いて表せ.

(2) 実数 が の範囲を動くとき, を最小にする の値と, の最小値を求めよ.

(配点率 20 %)

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は同じ平面上にないので、 はこの3つで1通りに表せる。未知の係数は3つで、条件も3つある。「平面 ADE 上」を係数の式で書くにはどうすればよいか。

解答・解説

方針

()とおき、2つの内積の条件と合わせて を決める。(2) は を内積で展開し、 の2次関数として最小を求める。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 点 は3つの条件(2つの内積の値と、平面 上にあること)で決まる。 は同じ平面上にないので、 はこの3つで1通りに表せる。未知の係数3つを3つの条件で決めればよい。

平面 上にあることは、「3点 の位置ベクトルに、和が になる係数を掛けて足した形」で表せる。

① 内積の値。 で

② 平面 上の点。

重要点 が平面 上 、

、 なので

③ 内積の条件を使う。 との内積をとると、① より の係数だけが残る。

との内積は

④ 係数を決める。 と から 。これを代入して

よって 。係数は

⑤ (2) 大きさの2乗を展開する。 は と垂直なので、 を含む交差項は消える。

⑥ 最小値。 ()とおくと

、つまり のとき最小値 をとる。よって は で最小になり、最小値は 。

OABCDEP
t=1/2 のときの位置関係。平面 ADE(塗った部分)は、直線 AD の延長上で平面 OAB と交わり、そこに P がくる。このとき |AP|=√5 が最小

まとめ:1次独立な3つのベクトルで を表し、「平面上」を係数の和が という式にした。内積の条件は垂直な関係のおかげで係数を直接取り出せる。最小値は の2次関数として求めた。

発展。 のとき で、 の係数が になる。 は と でつくる平面 の上にあり、しかも直線 の延長上にある。別解で見るように、 の動ける範囲は平面 に垂直な直線で、その直線と の距離が最小値になっている。

答

(1) (2) のとき最小値

別解

別解:座標を置き、2つの内積の条件が表す図形を見る。 、、 とおくと、問題の条件をすべて満たす。 とすると、2つの内積の条件は

つまり は点 を通り 軸に平行な直線の上にある。この直線は を含む平面()に垂直だ。平面 上にあるという条件は、この直線上のどの点かを決める( を決める)役目をもつ。

からこの直線上の点 までの距離は

で、等号は 、つまり のとき。この点が平面 上にあるような があるかを確かめる。 の平面上にある を通る直線は と表せて、 から 、 から 。よって で最小値 をとる。

(1) の式を使わなくても、最小値と、そのときの が分かる。

ポイント

  • 平面 上 、。
  • は と垂直なので、 との内積で の係数だけが取り出せる。
  • 。

よくある間違い

  • 平面 上の条件を、 ではなく を使って書いてしまう。
  • を使い忘れ、 の展開で交差項を落とす。
  • から の両方を答える。条件は である。