入試過去問 / 大阪大学 2026年度 数学(理系)

第1問 3次関数の3本の接線がつくる三角形の面積の最大

接線3次関数最大・最小

出典大阪大学 令和8年度 前期 数学(理系) 第1問

問題文は大阪大学が公表した試験問題からの引用です。解答・解説はtelvia演習ラボが作成したもので、大阪大学が公表したものではありません。

問題

座標平面において, で表される曲線を とする.実数 に対して, 上の点 における の接線を で表す. を をみたす実数とするとき, と の交点を , と の交点を , と の交点を とし,三角形 の面積を とする.

(1) を の式で表せ.

(2) 実数 が の範囲を動くとき, を最大にする の値と, の最大値を求めよ.

(配点率 20 %)

ヒントを見る

接線の式を、傾きと切片が で書ける形に整理できるか。3つの交点のうち、 によらない点はどれか。その点を通る直線 を底辺にとると、高さはどう表せるか。

解答・解説

方針

接線は 。3つの交点を求め、 上の辺 を底辺、 から までの距離を高さとして を出す。(2) は を微分して増減を調べる。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 3本の接線の交点を求めて面積を計算する。接線の式は、傾きと切片が の式になる形に整理しておくと交点が出しやすい。

は で、 と はどちらもこの直線の上にある。 を底辺にすると、高さは から直線 までの距離になり、点と直線の距離の公式で簡単に書ける。

① 接線の式。 なので

よって 、、 である。

② 3つの交点。

  • ( と ): より 。 で、 によらない。
  • ( と ): より 、。。
  • ( と ): より 。 で割って

③ 底辺と高さ。 底辺 は直線 の上にあり、 座標の差が なので、長さは 。高さは から直線 までの距離で

より、高さは 。よって

xyOPQR
t=(√5−1)/2 のときの3本の接線 ℓ₀(y=x)・ℓ₁(y=−2x+2)・ℓₜ と三角形 PQR(塗った部分)。P は t によらず (2/3, 2/3) に固定され、Q は ℓ₀ 上、R は ℓ₁ 上を動く

④ (2) 増減を調べる。 を微分する。

公式商の微分

で なので、符号は で決まる。 の正の解は ( にある)で、これより小さい で正、大きい で負。よって は で最大になる。

⑤ 最大値。 このとき なので、 と書ける。

だから

まとめ:接線を の形にして交点を出し、 によらない点 を通る を底辺にとった。高さは点と直線の距離で1行になる。最大値の計算は を使って次数を下げると短く済む。

発展。 最大にする は黄金比 の逆数である。 とおいて を の式に直すと、 の条件は 、つまり となり、黄金比を解にもつ2次方程式 が現れる。

答

(1) (2) のとき最大値

別解

別解:(1) を、動かない点 を頂点とする2辺と間の角で出す。 は によらず にあり、 は 上、 は 上を動く。そこで を使う。

の向きは 、 の向きは なので

2直線の傾き と から、なす角 は 、よって 。

本解と同じ式になる。 と がそれぞれ決まった直線の上を動くことが、式の形に表れている。

ポイント

  • 接線は 。切片は ではなく 。
  • は によらない。 上の を底辺にとる。
  • 。最大値の計算は で次数を下げる。

よくある間違い

  • 接線の式の切片を、接点の 座標 と取り違える。正しくは 。
  • 点と直線の距離で絶対値の中身の符号を確かめず、 が負になる式を書いてしまう。
  • の解 も候補に入れてしまう。 の外にある。