数学C / 空間ベクトル

空間ベクトルの大きさ

★ 基礎ベクトルの大きさ

問題

空間ベクトル の大きさ を求めよ。

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空間でも大きさの考え方は平面と同じ — 成分の 乗和のルート。 つ目の成分が増えるだけ。

解答・解説

方針

空間ベクトルの大きさは、 成分の 乗の和の平方根。。平面のときに 成分が加わっただけ。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 平面のときと、公式はほとんど同じだ。

成分が つ増えただけ。

答えは 。きれいな整数だ。

この式が、なぜ成り立つのか。

平面では、三平方の定理( 回)だった。

空間では、三平方の定理を 使う。

回目: 底面( 平面)での対角線。

回目: その対角線と、高さ で作る直角三角形。

「三平方を 回」 — これが、 次元の距離の正体だ。

そして、この構造は 次元でも、 次元でも同じように続いていく。

公式空間ベクトルの大きさ

成分の 乗の和の平方根。

xyza(1,2,2)O
|a|=√(1²+2²+2²)=3。ベクトルは 1×2×2 の直方体の対角線

まとめ:空間ベクトルの大きさは、平面の公式に 成分を足すだけ。 は大きさ (--- の関係)。空間版の三平方の定理だ。

発展 — 一歩先へ。 という式は、 次元に限らない。

次元の距離。

この式は、次元がいくつでも意味をもつ。

そして、高次元には奇妙な現象が待っている。

単位立方体の対角線を考えよう。

辺の長さが の立方体、その対角線の長さは?

次元(正方形):

次元(立方体):

次元:

次元:

次元:

辺の長さは のままなのに、対角線は でどんどん伸びていく!

次元の単位立方体では、 なのに、対角線は

「箱の中に、辺の 倍の長さの棒が入る」

直感が完全に破綻する。

もっと不思議な話もある。

次元の単位球(半径 の球)の体積は、 が大きくなるとどうなるか。

「次元が増えるほど、球は大きくなる」と思うだろうか。

逆だ。

次元でピークを迎え、その後は に向かって減っていく。

次元の単位球の体積は、ほとんどゼロ。

なぜか。

高次元では、球の体積のほとんどが「表面近く」に集中してしまうからだ。

「中身がスカスカで、皮だけの球」 — それが高次元の球の姿である。

この事実は、機械学習で深刻な問題を引き起こす。

高次元のデータ空間では、「近い」という概念が意味を失う。

すべてのデータ点が、互いにほぼ同じ距離にあり、球の"表面"に張りついている。

次元の呪いと呼ばれる現象だ。

という、素朴な計算。

その式を、そのまま高次元へ持っていくと — 我々の直感が通用しない、奇妙な世界が広がっている。

数学の恐ろしさと面白さは、こういうところにある。

別解

直方体の対角線として、目で見て納得する。

を、直方体の対角線と見よう。

、横 、高さ の箱を考える。 原点から、対角の頂点 へ引いた線。それが だ。

この対角線の長さを、 段階で求める。

段階: 床の対角線。

箱の底面( 平面上)は、縦 、横 の長方形。

その対角線は、三平方の定理より

段階: 立体の対角線。

いま求めた床の対角線()と、高さ()は、垂直だ。

この つを 辺とする直角三角形を考える。 斜辺が、求める対角線。

本解と同じ ✓

三平方の定理を、 回使った。

そして、 回目の結果 乗すると、 に戻る()。

だから、結局こう書ける。

公式の つの 乗和は、「三平方を 回使った」ことの記録だったのだ。

この構造は、次元を上げても続く。

次元なら、三平方を 回。

次元なら、 回。

「新しい次元を足すたびに、 乗を つ足す」

この単純な規則で、どんな高次元でも距離が測れる。

さて、答えが という整数になったのは、幸運だ。

空間版のピタゴラス数は、平面ほど有名ではないが、確かに存在する。

は、覚えておくと計算が楽になる。

問題を作る人は、たいていこの組み合わせを使う。

ポイント

  • 平面の公式に 成分を追加。

よくある間違い

  • 成分を つしか 乗しない( 成分を忘れる)。空間では 成分すべてを 乗して足す
  • としてしまう。大きさは正なので
  • 乗を忘れて としてしまう。各成分を 乗してから足す