数学II / 指数関数・対数関数

底の変換と対数の和(=1)

最難関編対数の性質底の変換

問題

を自然数とする。 の値を求めよ。ただし とする。

ヒントを見る

は底の変換で"ひっくり返る"。同じ底 にそろえると、和が の真数の積になり、 が現れる。

解答・解説

方針

(底の変換)。和は の真数の積になり、

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 という「対数の逆数」の形がヒントだ。底の変換を思い出すと、逆数は底と真数の交換:

ひっくり返すと、すべての項の底が にそろう。同じ底の対数の和は、真数の積の対数だ。

真数は 。その積 そのもの。 で終わる。

公式底の変換

① 逆数を対数に直す。 。よって

(対数の和=真数の積)。

② 真数は そのもの。 だから

まとめ: で底を にそろえるのが急所。和が に化ける。底の変換と数列(積)の融合。

発展 — 一歩先へ。 種明かしをすれば だから、真数の積が に一致する集まりなら何でも和は になる。たとえば は「 から までの積」という、この仕掛けのいちばん自然な衣装だった。

別解

共通の底でふつうの分数にする(分母をそろえて分子を足す)。 底の変換で、全部の項を同じ底(たとえば常用対数)の分数に直してもよい。

(底の変換 の逆数をとった。)分母がすべて にそろったので、分子だけ足せばよい:

へひっくり返す(本解)より一手多いが、「分母をそろえて分子を足す」という分数の素朴な感覚だけで進める。途中でどの底を選んでも値が変わらないのは、結局すべてが比だからだ。

ポイント

  • で底をそろえる。
  • 真数の積 で値は

よくある間違い

  • を逆向きに覚えて のまま足す。値が と無関係になったら変換ミスを疑う。
  • 底がばらばらのまま「対数の和=真数の積」を使う。この公式が使えるのは同じ底のときだけ。
  • を和に入れる。 は定義されない( の累乗は のみ)。和が 始まりであることに意味がある。