数学II / 積分の考え

対称性を使う定積分

最難関編定積分対称性

問題

定積分 の値を求めよ。

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を展開すると大変。置換 ()を使うと、積分が に化けて多項式が一気に簡単になる。

解答・解説

方針

置換 。あるいは展開せず を主役に置換

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 を展開すると6項の多項式になり、計算が重い。展開したくない。

区間 には、置換 と抜群に相性がよいという特徴がある。区間 がそのまま区間 に移り、 が役割を交換するだけだからだ。

置換すると被積分関数は 。6項が2項になり、暗算でも積分できる形に変わる。

① 置換する。 とおくと のとき

② 積分する。

まとめ:置換 を主役の に変え、被積分関数を に簡単化するのが急所(展開を回避)。 上の の対称性の活用。

発展 — 一歩先へ。 一般に ()。さらに という美しい一般式が知られている()。 の対称性は、この式が の交換で不変であることにも表れている。

別解

展開して積分する(力技もきちんと通る)。 置換を思いつかなくても、二項定理で展開すれば必ず終わる。

項別に積分して

分母 に通分すると、分子は 。よって値は

置換(本解)の3行に対して、展開は6項の管理が要る。だが「答えが合っているかの独立の検算」としては最強で、置換の符号ミスを一発で見抜ける。2つのルートで同じ に着いたら、答えはまず動かない。

ポイント

  • 置換 で展開を回避。

よくある間違い

  • 置換で、区間の反転()と の符号を二重に処理して誤る。反転とマイナスがちょうど打ち消し合い、 のまま進める。
  • 展開ルートで の係数の交互の符号を落とす。
  • 「対称だから 」など誤った対称性を持ち出す。正しいのは の交換で が入れ替わる、という置き換えの対称性。