数学I / 集合と命題
必要条件・十分条件の判定(範囲に直す)
問題
実数 に関する条件 について、 は であるための何条件か(十分条件・必要条件・必要十分条件・いずれでもない のいずれか)を答えよ。
(1) 、
(2) 、
(3) 、
ヒントを見る
各条件を「 の範囲(集合)」に直し、包含関係を見る。 の集合が の集合に入っていれば は十分条件、逆なら必要条件。反例が見つかれば、その向きの矢印は切れる。
解答・解説
方針
各条件を「 の範囲(集合)」に翻訳し、・ を包含関係で判定する。 の集合が の集合に含まれれば は十分、逆なら必要、両方なら必要十分。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 必要・十分の判定は、条件を「 の範囲(集合)」に翻訳して包含関係で見るのが確実だ。
の集合が の集合に含まれれば「」で は十分条件。逆に が に含まれれば は必要条件。両方なら必要十分。
(1) は で と同じ集合 → 必要十分。(2) は 、 は → は必要(十分でない)。(3) は ( または )に含まれる → は十分(必要でない)。
① (1) は で、 と完全に一致。よって 、 は であるための必要十分条件。
② (2) は 、すなわち または 。。 は真( なら確かに )、 は偽( が反例)。よって は であるための必要条件(十分でない)。
③ (3) は または 。 はこの一部。 は真、 は偽( が反例)。よって は であるための十分条件(必要でない)。
まとめ:必要・十分の判定は「範囲に直して包含を見る」。 の範囲が に含まれる(= のほうが狭い)なら は十分条件。「狭いほうが十分・広いほうが必要」と覚えると速い。
発展 — 一歩先へ。 「 は の十分条件」「 の表す集合 の表す集合」「」。この つは同じことの言い換え。必要・十分の判定は、命題の矢印・集合の包含・数直線の覆い方、どれで見ても一致する。数学の「同値な言い換え」を自在に行き来する練習になる。
(1) 必要十分条件 (2) 必要条件(十分でない) (3) 十分条件(必要でない)
別解
別解 — 数直線に つの範囲を描いて“はみ出し”を見る(視覚で納得するルート)。 の範囲を同じ数直線に描き、どちらがどちらを覆うかで判定する。
(1) と (絶対値をほどくと同じ)。ぴったり重なる → お互いを導く → 必要十分。
(2) と 。 の点 は に含まれるが、 の点 は からはみ出す。「 なら 」は言えるが逆は言えない → は であるための必要条件。
(3) と または 。 の範囲は にすっぽり収まるが、 には という にない部分がある → なら (十分)だが逆は不成立。
「 の範囲が に収まる= は十分」「 が に収まる= は必要」と、はみ出しの向きで機械的に読める。集合の包含(本解)を、数直線の“覆い方”で見る道だ。
ポイント
- 条件を範囲に直し、包含 で を判定。
- 狭いほうが十分・広いほうが必要。反例が つあればその矢印は偽。
よくある間違い
- 十分条件と必要条件を逆にする( の集合が に含まれる= は十分)。
- (2) で の解を だけとする( も解。集合は )。
- (3) で を だけとする( も含む。だから は より広い)。