数学I / 2次関数のグラフと最大・最小
平方完成の基本
問題
次の2次関数を の形に変形せよ(平方完成せよ)。
(1)
(2)
(3)
ヒントを見る
に直す。 の部分は『 の係数の半分』を使って2乗を作り、余分を引く。(2)(3)は の係数が でないので、先に と の項をその係数でくくってから。
解答・解説
方針
平方完成とは、 を の形に変形すること。この形にすると、頂点 がすぐわかる。
やり方: ① の係数でくくる(定数はくくらない)、②カッコの中を の形にする( の係数の半分で2乗を作り、余分を引く)、③整理する。まず の係数が1の(1)で流れをつかもう。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 平方完成のゴールは「 のかたまりを作る」こと。 を見たら、 の係数 の半分の を使って を作りにいく。
ただし と、余計な が付いてくる。だから足した分だけ引く。
の係数が でない(2)(3)は、先に係数でくくるのが鉄則。くくり出した数を最後に掛け戻すのを忘れずに。
(1) の部分を「」の形にする。 の半分の2を使って を作り、余分な を引く。
頂点は とわかる。
(2) の係数が2なので、まず の入った項を2でくくる(定数5はくくらない)。
カッコの中 を平方完成( の半分2を使い )。
カッコの外に出すとき、 と、くくった数をかけるのを忘れずに。
(3) の係数が 。 の項を でくくる。
カッコの中を平方完成( の半分3で )。
まとめ: の符号に注意。平方完成の芯は『 の係数の半分で2乗を作り、余分を引く』。係数があるときは先にくくる。
発展 — 一歩先へ。 なぜ平方完成をするのか — の形にすると、グラフの全情報が読めるからだ。頂点 、軸 、凸の向き( の符号)、そして最大最小の値まで、 目で分かる。展開された の形では何も見えない — 平方完成は「隠れた構造を露出させる」変形なのだ。
この変形は 次方程式の解の公式の導出そのものでもある。 を平方完成すると — 平方根をとれば解の公式が出てくる。判別式 の正体も、この式の右辺だ。 次のすべてが平方完成から生まれる。
(1) (2) (3)
別解
平方完成の結果(頂点の座標)は、公式で直接出すこともできる。検算に最適だ。
の頂点の 座標は
( の係数を、 の係数の 倍で割ってマイナス — 平方完成で「半分にする」操作が、この式に凝縮されている。)
(2) : 頂点の 座標は 。 座標は代入して 。
平方完成の答えと一致する ✓。
(3) : 、 → ✓。
公式は速いが、平方完成の過程そのものが後で必要になる(最大最小・グラフの移動)ので、本解の手順が本線。公式は「答えが合っているか」の 秒チェックに使うのが正しい使い分けだ。
係数のかけ忘れ(2 でくくった後の )は最頻ミスだが、公式で頂点を出して照合すれば必ず捕まる。
ポイント
- 平方完成 。頂点 が読める
- の係数の半分を使って2乗を作り、余分を引く
- の係数があるときは、先に の項をくくる
よくある間違い
- くくった数を外に出すとき、かけ忘れる()
- の符号()を間違える
- の係数の「半分」を取り忘れる( なら でなく )