数学II / 式と証明
数値代入による恒等式の係数決定
問題
次の等式が についての恒等式となるように、定数 の値を定めよ。
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右辺は などの因数が並ぶ形。 を入れると多くの項が消える。 を順に代入すると、 つずつ係数が決まる。最高次から も。
解答・解説
方針
最高次の係数比較で 。あとは を順に代入すると、各因数が次々と になり、 が芋づる式に決まる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 恒等式の係数決定は「数値代入」が速い。右辺の各因数が になる を選ぶと、項が次々に消える。
まず最高次の係数比較。左辺の と右辺の を比べて 。
あとは (第 項が消えて だけ残る)、( と が残る)、( の項まで残る)を順に代入すると、 が芋づる式に決まる。
① 最高次で 。 右辺の の係数は (第 項だけが 次)。左辺の の係数は 。よって 。
② を代入 → 。 を含む項がすべて になり、残るのは 。
③ を代入 → 。 を含む項が 。
④ を代入 → 。
よって 。
まとめ:因数が階段状に並ぶ恒等式は「最高次で 、あとは因数が になる値を順に代入」。 で が芋づる式に決まる。展開して係数比較するより圧倒的に速い。
発展 — 一歩先へ。 を 系で展開する(別解の組立除法)のは、ニュートンの前進差分による補間。一般に、 次多項式は の形の基底で一意に表せ、係数は差分商 で与えられる。データ点から多項式を復元する数値計算(補間法)の基礎だ。
別解
別解 — 組立除法(順に割っていく)で係数を出す(得意な人向けの視点)。 右辺の形 は、 を で“ニュートンの補間”したもの。組立除法で係数が順に出る。
を で割ると商 、余り 。だから (定数項に相当)。
商 を で割ると商 、余り 。だから 。
商 を で割ると商 、余り 。だから 、最後の商 。
数値代入(本解)で を入れるのと同じ結果 。組立除法は、 で順に割った余りが 、最後の商が になる、という機械的な手順。ニュートンの前進差分による補間公式そのものだ。
ポイント
- 最高次で 。
- 、、。
よくある間違い
- 最高次の係数比較()を最初にせず、代入だけで進めて計算が重くなる。
- 代入で から を出すとき、 を使い忘れる。
- 代入の式 から を出す計算を誤る。